加藤千恵 著
2013/05/05 初版 ポプラ文庫
ISBN-13 : 978-4591134634
書籍紹介(「BOOK」データベースより)
卒業式の朝だけ、願い事を叶えてくれる “あかずの教室” の扉がひらく−人生初の初告白をしようと奮闘する少年、母親に 「お父さんはミュージシャンの岡村靖幸よ」 と聞かされて育った少女、自称 “本の森の番人で千二百歳” の図書館司書...不思議なジンクスを巡り、ひそやかに交錯する八つの願いが行き着く先に見える風景とは−。今だけしかいられないこの場所、この瞬間の切なる想いと記憶とを鮮烈に描き出す連作短編集。
岡村靖幸との関連
岡村靖幸が父親だと聞かされて育った少女の物語 「二年二組・末次杏奈」 と、文庫化を記念して行われた著者・加藤千恵と岡村靖幸の対談が収録されています。
僕が若い人たちとジェネレーションが違うなと感じるのは、ラジオも聴かないしテレビも見ないという人が多いところです。彼らはネットがあればOKなんだそうです。ネットで知りたい情報が手に入るし、YouTubeで映像も見られる。
でもそうやってテレビやラジオが見向きもされなくなっていく一方で、青春小説は今も昔も読まれているんじゃないでしょうか。悩んでいることや傷ついていること、ときめくことといった、誰もが共感できることが書かれているからでしょうね。
いつの時代も若い人は、大人になって諦めという処世術を手に入れるまでは、悶々としたり苦しんだりすることがあるでしょうから、青春小説は永遠なんですね。
関連リンク
ポプラビーチ :『春へつづく』刊行記念 岡村靖幸×加藤千恵 対談